三野新『クバへ/クバから』(いぬのせなか座叢書4)のレビュー

三野新『クバへ/クバから』(いぬのせなか座叢書4)
三野新『クバへ/クバから』(いぬのせなか座叢書4)

戯曲を読むときは、読み始めたら最後まで止まらず読み通したほうがよいと聞いたことがある。最初は写真集を見るつもりでこの本を開いたが、冒頭の黒のページのおかげで違う体験を促されていることがわかった。とはいえ、今半分ぐらいまで来て、ページを開いたままテーブルに本を置いた。次に気持ちが集中できるときにまた読み始めるのを楽しみにしている。発色のあまりよくない印刷の写真も、この本の場合はかえって好感を持った。遠い記憶のなかの映像を見ているように感じたからだ。

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mild-vertigoさん