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言語表現から構築しうる生の理論とはどのようなものなのか?
時枝誠記や吉本隆明といった日本語をめぐる理論を足場に、生態心理学や認知言語学の知見を用いつつ短歌、俳句、詩を読み解き新たな理論を構築する。
いぬのせなか座主宰の山本浩貴が2023年11月現在、単著の序章として書き進めている原稿のうち、第1部のみを抜粋して販売するものである。
第0部は『生にとって言語表現とはなにか』(https://inunosenakaza.stores.jp/items/646962d9a89fa500ad7fc8ee)。
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約6万字
A5
56ページ
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目次
A 新たな理論に向けて
はじめに
認知言語学における主体
より実践的な理論へ
B 〈主観性〉と〈物性〉
言語過程説
主体・素材・場面
詞・辞
多重的なレイヤー構造としての文
触発を〈主観性〉と名付ける
〈主観性〉と対応する客体に向けて
〈場面〉の二重性――操作と現象
〈物性〉と〈環境〉に解きほぐす
事物の性質が表現のレイアウトの法となる
〈物性〉の露呈する場所
C リズムと〈空白〉
休止による音のレイアウト
リズムから語の生成へ
「無音の拍」の発見
未分化な〈辞〉
無から生み出された過剰さとしての〈空白〉
〈物性〉と〈空白〉はいかに関わるか
D 〈喩〉のリテラリズムへ
短歌的喩
〈喩〉という衝突と蠢き
〈喩〉を〈主観性〉の傾向・質とする
〈表現〉をめぐる指示としての〈物性〉
言語表現の根底としての〈喩〉
魂の見出しからの逃れ難さとその利用
E 〈私〉と〈物〉
切れと主体
環境の地層としての〈私〉
〈主観性〉の相互包摂関係
〈素材〉に押し出された〈者〉
〈主観性〉のもうひとつのエラー
〈物〉の出現、〈私〉の変容可能性
F 物化した私と主体化した事物によって編まれる多重的距離
距離の重ね合わせ――明示法
定型を創造する
〈物〉らが行き交う共同体としての〈私〉
私の外に私を発見する、その織物
第1部定義群